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6月の熱中症救急搬送者が1万7229人に 同月調査では過去最多

総務省消防庁が7月23日に発表した6月の「熱中症による救急搬送状況」によると、全国の熱中症救急搬送数は1万7229人に達し、これまで6月調査で最多だった2022年の1万5969人を超えた。今年は気象庁が統計を始めた1898年(明治31年)以降で、6月としては最も高い気温を記録したことが背景にあると考えられる。

例年、搬送者数は7月または8月に最も多くなる傾向があるが、今年は7月20日時点で2万2479人が搬送されている(7月分の速報値)。今後も全国的に厳しい暑さが予想されることから、消防庁では喉の渇きを感じる前に水分や塩分を補給すること、屋外の作業ではこまめに休憩を取ること―など、基本的な熱中症対策を徹底するよう呼び掛けている。

6月における熱中症による救急搬送数

発生場所は住居が最多

6月の熱中症搬送者のうち、発生場所では「住居」が6819人(構成比:39.6%)で最も多く、次いで「道路」3404人(19.8%)、「公衆(屋外)」2012人(11.7%)の順となった。建設業の仕事現場も含まれる「仕事場(道路工事現場、工場、作業所など)」は1545人(9.0%)で、4番目に多かった。年齢別では高齢者が最も多く、全体の約6割を占めている。

医療機関への搬送時の症状は、「軽症(外来診療のみ)」が1万750人(62.4%)と過半数を占め、「中等症(入院診療)」は6006人(34.9%)、「重症(長期入院)」は384人(2.2%)となった。死亡者数は前年同月の約5倍に当たる26人(0.1%)に増えている。

発生場所(左)と初診時の傷病程度

都道府県別では、「東京都」の1554人が最多で、「大阪府」(1217人)、「愛知県」(1170人)、「埼玉県」(1164人)でも搬送者が1000人を超えた。中でも東京都は昨年の549人から1000人以上増加するなど、深刻な状況となっている。

(2025/7/29 新建ハウジングWeb)