土地基本法に基づく「土地基本方針」について、関係省庁の施策の進捗や所有者不明土地特措法の見直しに向けた検討等を踏まえた変更が、28日、閣議決定された。
改正土地基本法に基づき2020年5月に策定された「土地基本方針」は、人口減少時代に対応した土地政策の総合的な推進を図るための具体的施策の方向性を示した。その更新により、所有者不明土地対策、管理不全土地対策をはじめとする土地に関する個別施策を着実に展開していく。
今回の変更では、民事基本法制の見直しによる所有者不明土地の発生予防・円滑利用のための対応が盛り込んだ。また、所有者不明土地特措法施行後3年の見直しに向け、ランドバンクの取り組みについて地域の課題・ニーズや民事基本法制の見直し等を踏まえた新たな仕組みの検討、管理不全の空き地等について実効性のある行政的措置を可能とする仕組みの検討等を行なっていくとした。
土地に関連する施策については、鉄道施設に障害を及ぼすおそれのある植物等の伐採等を可能とする制度等によるインフラ隣接地の適正な管理の確保、官民の不動産関係データの連携促進を図るための不動産共通番号(ID)のルール整備の検討等を盛り込んだ。
土地に関する広報活動も強化する。近年の土地に関する制度改正を踏まえ、土地所有者向けの土地の適正管理のためのリーフレットを作成し、地方公共団体や関係団体等に配布。周知・啓発活動を行なう。所有者不明土地の土地所有者等の探索方法等をとりまとめた事例集も作成し、地方公共団体等へ提供する。
(2021/5/28 不動産ニュース)