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県有林だと思って樹木64本を無断伐採…実は個人所有 千葉県が賠償

 千葉県有林だと思って伐採した樹木、実は個人のものでした――。県は10日、2021年度に市原市を流れる村田川の治水対策のために樹木を切った際、個人所有の樹木64本を無断で伐採したと発表した。担当職員が確認を怠ったことが原因だといい、県は責任を認めて所有者4人に計約60万円を賠償した。

 千葉県庁=千葉市中央区で2019年2月22日、町野幸撮影
千葉県庁=千葉市中央区で2019年2月22日、町野幸撮影© 毎日新聞 提供

 問題があったのは、倒木などで周辺環境に悪影響を与える恐れのある「支障木」の伐採事業。治水対策のために村田川周辺で21年度に切った754本のうち64本が個人の所有物だった。この他、個人所有の竹林270平方メートルも無断伐採した。

 県によると、市原土木事務所の担当職員が21年6月、土地の境界や対象の樹木を十分に確認しないまま、業者に伐採を依頼したのが発端。無断伐採に気づいた住民が同11月に通報し、発覚した。担当職員は上司から今後はきちんと確認するよう指示を受けたが、直後の12月にも土地登記などの確認不足で無断伐採を繰り返していた。

 県は「関係者の皆様には多大なご迷惑をおかけし、深くおわびを申し上げる。再発防止に努めたい」とした。

(2023/1/12 毎日新聞