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中国資本が日本の土地を購入するのはそれほど怖いことなのか?―華字メディア

華字メディアの日本華僑報は20日、「中国資本が日本の土地を購入するのは本当にそれほど怖いことなのか」と題する文章を掲載した。

文章は、「今年10月、週刊文春の記事が日本国内を論争に巻き込んだ」とし、「同記事は、北海道の航空自衛隊千歳基地の周辺の土地が中国の投資家に購入されており、安全保障に懸念があるという内容だった」と紹介。「本当に日本メディアが喧伝(けんでん)するような危機は存在するのか。それとも日本メディアが敏感すぎることによる杞憂(きゆう)なのか。実際、中国の投資家が日本の土地を購入したというニュースは過去にもたびたび報じれらている」とし、2017年にニュースポストセブン、2021年に産経新聞西日本新聞が報じたことを紹介した。

その上で、「日本のメディアに数年おきに大々的に喧伝されるものの、実際には中国人による日本の土地買い占めは杞憂にすぎない」と指摘。「むしろ中国人投資家の強力な働きかけによって、荒廃していた日本の土地に新たな息吹を吹き込んでいる。土地購入の目的は開発と利益を上げるためであり、これらのオープンプロジェクトは雇用を創出し、税収を増やし、周辺地域のビジネスにつながる」と論じた。

最も典型的な例として、JTMホールディングスの社長で香港出身の山田麗華氏を挙げ、「2017年に静岡県御前崎市ですでに廃業していた地元のランドマークである御前崎グランドホテルを買収。4億円を投じてリニューアルし、新たな観光ルートを企画して地域の観光業を復活させ、市長らから高く評価された」と紹介。また、華人企業家の露崎強氏が24億円近くを投資して千葉県成田市に温泉スパ施設「湯楽城」を建設したことも、地元の雇用改善やビジネス環境整備に貢献するものだったと評した。

文章は「実は英国、フランス、豪州、ニュージーランドなどの財団、一部の東南アジア人は近年、日本の土地を積極的に購入し、ビジネスを始めている。特に北海道は人気で、日本が力を入れる観光業でブレイクスルーを果たし、巨大な外貨獲得を生み出している」と指摘。「日本のメディアが『中国人が日本の土地を購入して軍事情報を盗んでいる』と報じるのは客観的でなく、自衛隊在日米軍の敷地が外国人に売却されることはなく、周辺の土地も日本政府が審査した上で問題ないことが確認されたから売却が認められているのである。しかも、中国人が日本の土地を購入したとしても、その土地は日本の国土に属することに変わりはないのである」と論じた。

そして、「海外のグループが日本の土地を購入するのは昨今起きたことではなく、ましてや中国人だけに好まれているわけでもない。最近、日中両国が汚染水(処理水)問題で摩擦を起こしているため、日本のメディアがあえてそれを利用して大々的に騒いでいるだけだ」と持論を展開。一方で、「もちろん日本メディアの懸念も理解できる。なんといっても、海外資本への土地売却が認められている国は、世界でも珍しいのだから」とも述べた。

(2023/10/22 Record China、翻訳・編集/北田)