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県外からの転入世帯向け、空き家改修費の補助制度新設 兵庫県

 新型コロナウイルス禍に伴う地方回帰の流れを受け、兵庫県は本年度、県外から転入するUJIターン世帯向けに、空き家の改修費を補助する制度を新設した。従来の一般世帯向けの補助を拡充し、転入者が空き家を住宅や事業所などに活用する際に必要な改修工事費を支援するもので、移住・定住や県内起業を促す。

 政令市と中核市(姫路、尼崎、明石、西宮市)を除く市町の区域が原則で、一戸建ての空き家や、共同住宅などの空き住戸が対象となる。

 UJIターン世帯向け支援では、一戸建てを住宅に活用する場合、最大150万円(従来の一般世帯向けは最大100万円)、カフェやパン店など事業所に使う際には同225万円(同150万円)を補助。それぞれ、一般世帯向けより手厚くすることで、転入の動機付けにつなげる。

 また、コワーキングスペース(共同オフィス)への改修に限り、Wi-Fi設備などを補助対象に追加。コロナ禍で浸透したテレワーク需要に対応する。さらに県内に若者を呼び込むため、学生シェアハウスへの改修支援も新設した。

 県によると、県内の空き家は2018年で約36万戸と、近畿2府4県では大阪府に次ぐ数で、空き家率は13・4%に上る。コロナ禍で移住ニーズが高まる中、兵庫県は地方回帰の受け皿として有効活用したい考えで、空き家活用支援事業の予算額を前年度当初比1・4倍に増やし、120件の活用を目指す。
(2021/8/25 神戸新聞NEXT)