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愛知・弥富の土地明け渡し訴訟 市議の控訴棄却 市主張境界を認定

マンションの擁壁(左)によって不法占用され狭くなっている水路用地=愛知県弥富市平島町中新田で2020年2月28日午後2時17分、川瀬慎一朗撮影© 毎日新聞 提供

 愛知県弥富市の大原功市議(81)が市有地を不法占用しマンション擁壁などを建てているとして、市が土地明け渡しを求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁は1日、大原市議に擁壁やフェンスを撤去して市に土地を明け渡し、土地使用料など約175万円を市に支払うよう命じた1審判決を支持し、市議側の控訴を棄却した。

 大原市議は2007年にマンションを建設。市は隣接する水路用地に擁壁がはみ出しているとして移設を求めたが、市議は「境界確認に立ち会っていない」と主張して提訴し、市側が反訴していた。長谷川恭弘裁判長は1審・名古屋地裁判決と同様に、「市主張の境界線を認めるのが相当」として、土地使用料に相当する金額などの支払いを命じた。

 判決後、大原市議は取材に「擁壁は取り壊すつもりだが、上告はしたい」と話した。敗訴すれば議員辞職する意思を示していたが、「29日に任期満了を迎え、次(の選挙)は出馬しない」とした。

(2024/2/1 毎日新聞