自民党衆院議員の神田憲次財務副大臣(60)が代表取締役となっている会社が過去に地方税の滞納によって差し押さえを受けていた問題で、10日午前の衆院内閣委員会で税目や滞納額を問われた神田氏は、「精査している」と繰り返した。前日と同様、具体的な説明は避けた。自身の進退については「言及を控える」と述べ、辞任を否定していた前日の答弁から一転し、明言を避けた。
立憲民主党の本庄知史氏の質問に答えた。神田氏については、8日の「文春オンライン」が、神田氏の個人会社が地方税の滞納を繰り返し、同社が所有するビルが過去4回、差し押さえを受けていたと報道。神田氏は、9日の参院財政金融委員会の答弁で事実関係を認めていた。
本庄氏は「滞納や差し押さえを繰り返したのは金欠で税金を払えなかったのではないか」と質問。神田氏は「そのようなことはございませんし、きちんと営業を営んでいる」と述べた。
本庄氏が「自ら辞表を出すことはあるのか」と問うと、神田氏は「私の立場についての言及は控えさせていただく」と明言を避けた。9日の答弁では「これまで政治家としてなすべきことをなしてきたという自負はあるが、引き続き、職務の遂行に全力を傾注する所存です」と述べていた。
(2023/11/10 朝日新聞デジタル)