他人の土地の所有権を不正に移転しようとしたとして、警視庁は26日、44~78歳の男4人を電磁的公正証書原本不実記録未遂などの疑いで逮捕し、発表した。4人の認否は明らかにしていない。同庁は、4人が所有者などになりすまして土地を不正に取得する地面師グループとみて調べている。
捜査2課によると、4人は2017年5月25日、東京都中野区沼袋2丁目の土地(約360平方メートル)について、実際の所有者である区内の男性に無断で、東京法務局中野出張所に偽造した「登記識別情報通知」などを提出して所有権を移転しようとした疑いがある。対応した登記官が提出された書類の異変に気づき、同年8月に告発していた。
4人は指示役や所有者のなりすまし役とみられ、直前には新宿区内の不動産会社と1億2千万円でこの土地の売買契約を締結していた。現金はすでにグループ側に支払われたといい、同課は詐欺容疑も視野に調べを進めるという。
(2022/4/26 朝日新聞デジタル)