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19年路線価 岡山2年連続アップ 真備は14%ダウン

 昨年7月の西日本豪雨で甚大な被害を受けた倉敷市真備町地区については今回特別に増減率を公表。前年より14.7%ダウンし、落ち込みが顕著だった。

 県内の最高路線価は岡山東税務署管内の「岡山市北区本町 市役所筋(東側)」。1平方メートル当たり137万円(前年比8.7%増)と6年連続で上昇し、38年連続でトップ。中国5県の税務署別では前年と同じ3位だった。

 国税庁は1日、相続税贈与税の算定基準となる2019年分の路線価を公表した。全国約32万9千地点(標準宅地)の対前年の変動率は、全国平均で1.3%プラスとなり、4年連続で上昇した。インバウンド(訪日外国人客)の増加や景気回復で、主要都市のホテルやオフィス需要が拡大し平均を押し上げた。都道府県別では27県が下落し、大都市圏や観光地と、それ以外との二極化傾向は続いている。

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 広島国税局が1日公表した岡山県内の路線価は、6108地点の平均増減率が前年比0.2%増となり、26年ぶりに上昇に転じた前年(0.1%増)に続いて2年連続でアップした。再開発やマンション建設が相次いでいる岡山市中心部の上げ幅が大きかった。

 

 県内13税務署別の最高路線価は、岡山西管内がイオンモール岡山に近い「同下石井1丁目 市役所筋(西側)」の120万円。前年比7.1%増で6年続けて上がった。倉敷は「倉敷市阿知1丁目 倉敷駅前広場通り」が3.2%増の32万円で、5年連続の上昇。西大寺、瀬戸、児島、玉島、高梁、久世は横ばい。新見、津山、玉野、笠岡の4署は下落した。

 県内で路線価が上昇した地点は、岡山、倉敷市早島町などの計1810地点。全調査地点に占める上昇地点の割合は29.6%で、前年(30.1%)に比べ0.5ポイント下落した。

 岡山市内の不動産鑑定士は「市中心部では再開発事業やマンション、ホテル建設が相次いでおり、活発な不動産取引が路線価を引き上げている」としている。

(2019/7/1 山陽新聞社